NLPの基本的な考え方の中に、「外側からの刺激に対して五感と言葉で何らかのプログラムを作ってしまう」という考え方があるようです。そのプログラムによって人は反応しています。同じ刺激でも、プログラムによって人それぞれの反応の仕方が変わってきます。なのでプログラムを書き換えることによって人生が劇的に変わると言われています。プログラムを書き換えることができるのなら、最終的にどのように反応し、どのような結果を生み出したいのかが重要になってきます。目的が明確である必要があると教えています。

この内容を「生心と肉心の関係」に当てはめてみると、このプログラムは肉心が主体となって肉体に何らかの形で記録していることだということができます。とすると、NLPの言葉をお借りするなら、肉心は「五感と言葉」で肉体に記録しているのではないかと予想できます。肉心の基本的働きである「生存・繁殖・保護」の記録は「五感と言葉」でなされ、マイナスの記録が過剰すぎると「不安・恐れ・心配」の妄想を生み出してしまうということです。また、NLPは、この段階では霊人体の事までは理解していないように思われます。

NLPが考えている意識と無意識について考えてみると、意識は脳の働きで思考と言葉を生み出し、無意識は肉心を通して肉体にインプットされたプログラムが自動的に働くと捉えることができます。過去に記録されたプログラムが、その記録がされたときと同じような環境に遭遇すると自動的に働き反応しているということです。

精神分析の研究者の中には、無意識のさらに奥にも意識があると説いている方もおられます。これが霊人体のことではないかと思われます。

脳の基本プログラムについてNLPでは3つの原則をあげています。①脳は空白をつくるとそれを埋めようとする。②意識は同時に二つ以上のことを捉えるのが苦手なので焦点化が起こる。③脳は快を求めて痛みをさける。この3つ原則を用いて良いプログラムを無意識下に作ることを目指します。

〇〇になりたいという願望を持っているなら、なったあとどうなっているかを言葉や具体的なイメージをしながら肉心に落としていくために瞑想などをしていきます。この時しっかりと自覚を取り戻すワークをして、生心を主体にした状態で行うことがベストです。肉的五感に感じる感覚が出てくれば、NLPでいうところの無意識のレベルに達していると思われます。

願望実現後の状態は、今の現実には成されていないわけなので脳は空白を埋めようとそれに必要な情報を四六時中探します、その時焦点化が起こりそれに必要なものばかりに目が留まるようになります。また脳は快を求めるので、その行動を楽しく意識することが重要です。

まとめとして、新しくプログラムを書き換えるポイントは、「言語」を通して脳の基本プログラム3つの原則を働かせ、イメージを明確に持ちながら肉身の五感が、まさに今願望が現実化しているほどの感覚や感情をもったときにプログラムが書き換えられ、具体的に良い環境を引きよせるが如く現実化していくということだと思います。

思考は言葉から生まれます。言葉を聞くと無意識にその言葉に関連するイメージを見てしまいます。それが肉心を通して肉身の五感として感じられます。その五感の刺激が強いほど肉身に記録されてその後無意識に反応するようになります。ここでみ言を訓読するという事を考えてみると、訓読するなかで出てくるイメージは肉身に記録されます。肉身で感じた感性はそのまま霊人体の感性となります。またみ言は生心にも働きかけますので神様の愛を感じる感性も磨かれます。

短所を治したいと言うより、長所を伸ばす方が脳にとっては快となるので目標を達成しやすくなります。また物事のフレームを変えることによって感じ方もかなり違ってきます。次の例題はちょっと逆説的ですが参考にしてください。

このフレーム(額)のサイズで中の人形を見るととても可愛らしい人形に見えますね。この人形と遊んでいる女の子までイメージできるかもしれません。ではこのフレーム(額)のサイズをもう少し大きくしてみましょう。

この大きさのフレーム(額)ならどうでしょうか。ゴミ収集車とゴミ袋が見えると、いっぺんにこの人形に対するイメージが変わってしまいますね。このように物事を見つめる視点を変えることによってイメージが良くも悪くも変わってしまいます。ですからたとえ何かに失敗したととしても視点を変えて見つめなおすと、良い結果が見えてくるということです。価値観まで変わってしまうこともあります。

「もしあなたの願望が叶ったら、あなたはどうしたいですか?」というフレームを使ってあなたの願望に向き合ってみましょう。向き合って肉心から肉身の五官にイメージが伝われば、プログラムの書き換えが起こるのです。「もし」は未来のことです。このことを脳に問うてみると脳は一生懸命空白を埋めようとして探し始めます。その時無意識も(肉心)もその答えを探し始めます。そしてそのイメージが強くなればなるほど脳も今現在その状態にいるのだと錯覚し始めます。その結果その願望は実現の方向にプログラム化されてしまうのです。

信仰生活者にとってのかなりハイレベルな願望です。何をしたいですか?

このように捉えてみると、今現在の私が過去も未来も決定していことになります。

NLPでは意識のレベルを五段階で表しています。(六段階という説明もあります)。上図の内容です。これを生心と肉心に当てはめると、アイデンティティーと信念・価値観は生心に影響、能力、行動、環境は肉心に影響するといえそうです。レベルが上にいくほどより深い部分の意識、レベルが上にいくほどより自分にとって影響力が強い意識といえます。

上図の右のカッコ内の言葉を誰かに言われたとしましょう。一番下の「あなたの職場は素晴らしですね」と言われたら、私が褒められたのではなく私の職場が褒められたのだと思いますね、その次はどうでしょう「あなたの行動は素晴らしいですね」今度は私が褒められたのだと感じます。さらに「あなたは〇〇の分野で素晴らしい能力を持っていますね」先ほどよりさらに私が褒められたと感じるでしょう。次に「あなたが信じて価値を置いているものは素晴らしい」と言われたらどうでしょう、私の目に見えない部分、私が大事にしている部分まで褒められた感じがするのではないでしょうか、そして「あたなは素晴らしい」これは私の全人格を褒められたと感じて、とても感動する言葉になるのではないでしょうか。

逆に、自分の失敗を上司から叱られたとしましょう。右側のカッコ内のように「お前はなんてダメなヤツなんだ」と叱られたらその部下はひどく傷ついてしまうということです。ですから叱るときはなるべく具体的に肉心レベルの内容で叱るとよいのではないかと思います。これは自分にも当てはめてみることができます。例えば喘息の症状がある方が、「わたしは喘息だ」と言ってしまうと、アイデンティティーレベルの表現になってしまうということです。「わたしは喘息の症状がある」と捉えると、「わたし=喘息」ではないので、治りやすくなるということです。

この図をもう少し活用すると、私の環境あるいは行動を変えようと思えば上位の意識レベルを変えていけばよいということになります。アイデンティティーの変化が信念・価値観に影響を及ぼしそれが順次下位に影響し、最終行動が変化し環境が変化していくのです。

アイデンティティーの変化は私に大きな変化を与えてくれます。

このように意識レベルを変えていくと人は劇的な変化を遂げるようになります。このお手伝いをする方をNLPでは、ガイド、コーチ、ティーチャー、メンタ、スポンサーと区分しています。