肉心の「記憶」の「記録」

子供の感性は、親の教育や環境からの影響を受けて育まれます。親のこころが生心を主体にしたこころの状態で子供に接すれば、子供の生心が育ち「真美善・愛」の感性が磨かれて、子供も生心を主体にしたこころの状態で成長します。この状態だと肉心が正常な「生存・繁殖・保護」などの作用となります。しかし、親のこころが肉心を主体にした状態で子供に接すれば、子供の肉心が育ち肉身に対する「生存・繁殖・保護」などの過剰反応を起こすようになります。例えば親から「〇〇しないと食事抜きです!」とか「本当にあなたは何もできない子ね!」などと言われ続けた子供は、肉心を通じてそのマイナスの記憶が肉体に記録されてしまい、大人になって幼少の頃と同じような環境(人間関係を含め)に出会ってしまった時、本人を傷つけない為に過剰な不安、恐れ、心配から「嫌な思い」「イライラ」「怒り」などの肉身的反応を起こして、その場その人を遠ざけるように働きます。その人を守る為に自動的に記録されたプログラミングが働いてしまうのです。

私達が過剰にイライラしたり、怒ったり、心配になるのは肉体にインプットされたプログラミングが働いてしまうからなのです。

ですから、肉心の過剰な反応を軽減し生心を主体の立場に立てる為には、まずこの肉心の叫びをしっかりと聴いて、肉体に記録されているプログラミングを消去することが先決なのです。なので、一日の中で数分でも瞑想のような時間をつくって、肉心の叫びを素直に聞いてあげることが大切です。「不安なんだね」「怖いんだね」「心配なんだね」と、そして「ありがとうね、私を守る為にそのように感じてくれているんだね」と言ってあげる。そして、「その不安はどの辺からくるの?お腹の辺り?」「その記録は冷たい感じ?尖っている感じ?」などと具体的形状化していきながら聴いていくとある瞬間「パッ」とその記憶が記録された時の出来事を思い出します。幼少の頃の親から言われた一言だったり、先生に言われた一言だったり、友達だったり、環境だったりを思い出すのです。そこで、「ありがとうね、そんなに前から私を守る為にプログラミングが働いてくれていたんだね。でももうその記録は必要ないから消去しても大丈夫だよ」と言ってあげるとその記憶が記録から消去されて、今度同じ環境に出会っても過剰な不安や恐れ、心配は不思議と起こらなくなります。(すぐに消去できる場合もあればなかなか消去できない場合もあるでしょうが・・・)

 

 

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図17